私的チヌの神様


おじさん(以下,お): このへんはフグおおいでしょ?

筆者(以下,ひ): 今日はそんなことないです.これまで一匹だけ.チヌねらっているんですけど,なかなか釣れないです.

お: もうちょっと右側で,やるといいんだけどなー.去年とかいっぱい釣れたよ.今年はぜんぜんだけど.

ひ: そうなんですかぁ.(でも移動するのは面倒だし,このままここでやろう..)

ひ: これまでねぇ,ずっと右のあの,今釣りしている人がいるでしょ,
と,三角テトラの並んでいる堤防のずっと右側でやっているフカセ氏のほうを示しながら,,

ひ: あそこで,今年なんどもやってたんですけど,ぜんぜん.一匹偶然つれただけで.ほかはアイゴばっかり.

お: あの,向かいの堤防のところもよく釣れるよ.

ひ: そうなんですか.あそこはあまり釣れていないイメージがありますが.堤防からどちら側ですか?外側?内側?

お: 外側.あそこは外洋に面しているから,つれますよ.

お: あと,港内もつれますよ.チヌがいっぱいおる.

ひ: そうみたいですね.私も,港内で上げている人みましたよ.

お: 港内の,あの夫婦でサビキやっているところ.あそこの左から2番目の船は動かなくてね,あの周りでチヌが釣れる.ロープがあってひっかかるとやっかいだけども.

ひ: そうなんですねぇ.ロープにひっかかると,漁師がおこりそうで危険ですねぇ.
   おじさんは親切に情報くれているのに,なぜか否定的な応答をする,筆者...

その後,アイゴの食べ方の話,ハリスの太さの話,ウキの話,フグを自分で裁いて食べる話がおじさんから出てくる.特にアイゴ,ハリス,ウキの話はありがたい情報だったが,ここでは割愛する...筆者は話をしながら,針にハリスを結びつけるのを何度か失敗しながら,根掛りで針をロストした仕掛けを復活させた.

お: 向こうの灯台の方向に向かって竿2,3本に仕掛けを投げて,右に流すとチヌが釣れる.

ひ: へぇ~.竿2,3本というと,瀬際から..

お: 1,2本しかないよね.自分も釣りやろうかな.この時間だと黒鯛は諦めて,ゴカイ買ってきてやってみよう.がんばってね.

ひ: ありがとうございますぅ

筆者は言われたように,沖堤の灯台の方向に竿2,3本で投入し,撒餌とともに流した.

1投目も悪くない感じで流れ,エサが取られる.

2投目,右側に流れるウキがすっとしもり,魚がかかった様子.引くと,ごんごんという比較的つよい生命反応.1,2度引きに耐えながら上がってきたのは銀色のクロダイ
瀬際の三角テトラにクロダイははまり込んだが,そこまで降りていき,糸を手繰り寄せ,タモにいれることができた.

おじさんに,言うとおりにしたら,つれましたよ!と言いたかったが,ゴカイを買いに去ったおじさんは戻ってくることはなかった.

筆者にとってはチヌの神様である.