gentoo linux のディスクの一部をMacのTime Machineに利用する.

先日,CatalinaからMontereyにMacOSをアップデートしようとしたら,コケてクリーンインストールした.このとき,Time Machineとやらは使っていなかった.これでバックアップを取っていたら,再設定の手間は結構省けたかもしれない.これに学習してTime Machineでバックアップをとることにした.

使用するMac book pro 2017 16インチはThunderbolt3しか接続できない.調べてみるとThunderbolt3で使えるポータブルなssdなどはない.高価で大きな箱になってしまう.wifiで別の場所にあるubuntuにはTimemachineでバックアップできるようにしたが,qnapのマウント領域ではうまくバックアップができなかった.容量の少ない本体のディスクでは近々足らなくなりそうである.そうなったら内蔵ディスクを増やすことにした.

いっぽう,手元のgentooの本体のディスクは余裕がある.wifiである点は遅くなるが,手元で専らmacは使用するので,gentooでTime Machineを使えるようにした.

UbuntuやCent OSでの記事はあるが,これらを参考にGentoo LinuxのsambaサービスでMacのTime Machineを使えるようにした.sambaのバージョンは4.15であり,Time Machineの要件の4.8以上を満たしている.Ubuntu 18.04LTSでは満たしていなく,結構インストールに時間がかかった(バージョン違いのIntelのoneapiをもう1セット入ってしまった)のと大きく違う.

まず,sambaでマウントできるかのチェックをする.

Ubuntuのsmb.confをコピーしてsambaを起動したら使えるかと思ったが,ダメ.gentooのsmb.conf.defaultをベースに変えていく.

26,30c26
<    workgroup = WORKGROUP

< vfs objects = catia fruit streams_xattr
< fruit:metadata = netatalk
< fruit:encoding = native
---
>    workgroup = MYGROUP
117,125d112
< [TimeMachine]
<    comment = Backup for Mac Computers
<    path = /mnt/timemachine
<    writable = yes
<    browsable = yes
<    guest ok = yes
<    fruit:time machine = yes
<    fruit:time machine max size = 100G

の部分だけ違うようにし,

pdbedit -a -u sambaのユーザー名(自分のユーザー名)

でsambaでのユーザーを設定する.

/etc/init.d/samba restart  

macのfinderの移動のサーバー接続でマウントできるようになった.

しかし,Time Machineで使えるようにするには,まだで,

avahiのインストールを行う.

emerge  net-dns/avahi

以下の/etc/avahi/services/timemachine.serviceを作成.

<?xml version="1.0" standalone='no'?>
<!DOCTYPE service-group SYSTEM "avahi-service.dtd">
<service-group>
 <name replace-wildcards="yes">%h</name>
 <service>
   <type>_smb._tcp</type>
   <port>445</port>
 </service>
 <service>
   <type>_adisk._tcp</type>
   <txt-record>dk0=adVN=TimeMachine,adVF=0x82</txt-record>
 </service>
</service-group>

さらに,

rc-service avahi-daemon start

し,gentooのマウントディレクトリをユーザーのものにする.これでTime Machineが利用できるようになった.初回15Gほどのバックアップに3時間かかる..別の場所のubuntuwifiで繋いでいるので,これほどではないが時間がかかった.ubuntuに関しては有線LANを使えば速くなりそうである.手元のpromise technologyのdocはusb3.0の口があるので,usb3.0の2Tほどのusbメモリを買うのが良いだろうか..あまり物を増やしたくないのだが.ubuntuに関しては,thunderbolt3-LANの変換器を買うべきか.何も買わないですますとすると,手元のdocにはLANも接続できるので持ち出すという手がある.手元にはsatausb2.0に変換できるぐちゃぐちゃした変換器があり,500Gぐらいの2.5inchssdドライブもある. これらを用いて手元でバックアップもできるが,最速ではないし,繋ぎっぱなしにするとごちゃごちゃする.しばらくは,徒手空拳のwifiバックアップで済ます.

 

2022/09/16 追記:

Ubuntu18.04LTSでもsambaを入れてTime machine保存用に設定したが、この際、sambaのバージョンを4.15ぐらいに上げる必要があり、レポジトリを追加したりした。インストールするとintel oneapiのレポジトリや新しいパッケージが入ってきたりした。問題なくTime machineで利用できた。しかし、他のlinuxマシンからmount.cifsが効かなくなり、問題。結局アンインストールしてsambaを元の状態に戻した。

この状態でRedhat7でmount.cifsを行うと、マウントしたものがrootの物になってしまう。オプションでuidおよびgidを指定(idと言っても番号でなくストリングでよい)すれば、それらの名前のものとしてマウントできた。

 

追記 2023/05/15

gentooアップデート後,macのTime Machineがうまくgentooのドライブでできなくなった.avahiの設定が消し飛んだのかもしれない.gentooのhddが起動時ごとにfsckみたいなことをやっているようで,hddに不良があるようでもある.起動直後の動きも遅い.少し前にhddを換装したのだが,もう壊れかけているようだ.

ということで,500GBの使っていない3.5inch HDDを変換アダプタを用いてmacのpromiseのdockにくっつけ,フォーマット後,Time Machineをこちらに流す.20GBほどのバックアップに20分はかかっていた.usb2.0なのであろう.SATAとusb3のケーブルがあれば良いのだが,電源のコネクタもくっついたものしか見当たらない.それを買うと,今の変換アダプタが不要になってしまう.wifiよりは速いし,現在の方式をしばらくとる予定.